14・方円の器


 伝説の噐“方円の器”。
 「方」とは“角”を指し、四角などの角の有る容器を言う。

 そして円は丸で鍋底の様な曲線の容器を指す。

 我々は長く、現実には有り得ない「方」と「円」が渾然一体となった道具を「方円の器」と頭でイメージして来た。

 しかしそれはあくまで現実には有り得ない“空想の器”と我々は認識して来た。
 即ち「方円の器」は、言葉として知っていても、今日まで世界中の誰一人、手にした者、そして見た者もいないのである。

 古来“水”は「方円の器」に従うと言われてきた。
 元々この「方円の器」の意味の由来は、水の様な液体だけで無く、全ての物を、何のこだわり無く受け入れる器を「方円の器」と認識して来た。

 そしてこの「方円の器」の言葉の由来さえも、私の知る限り論じられた著書を私は知らない。

 『老子訳注』(文献112)に解説される「老子五千言」を見ると次の様にあります。

 第八章  “最高の善は水のごとし”と説く。
 第四十章 “最も四角な噐には「かど」(角)が無い”と説く。
      “大いなる象は形が無い”と説く。

 この老子の残した文言が後世「方円の器」の伝説を生んだと考えられます。 いずれにしても、この神噐・太極「寶」が何故、この伝説の器なのか?
 何故この印台が方形四角がであるのに“方円の器”なのか?
 全ては、「大和」に乗船し漢大宇宙を旅して戴ければ、約1300年間、語り継がれて来た“幻の器”の全貌が明らかになるであろう。
 重ねて、これはフィクションでは無い。   
 驚愕の真実である。

平成12年4月22日